人気ブログランキング | 話題のタグを見る

西林寺の秘仏と網掛け大師堂

平成25年7月27日(土)
   今月2回目の坂本屋当番日記
    運営委員会メンバー24人で毎月土・日曜日を4人ずつでシフトを組むと、
    3月から11月の間、2ヶ月に1回は月に2回の当番が回ってくるわけです。

    思うところあり、午前8時に自宅スタート
08:10 第48番西林寺をお参り
    松がきれいに剪定されて山門がいつもより男前に見えました。
西林寺の秘仏と網掛け大師堂_f0213825_1943772.jpg

            この仁王門は門前の小川の土手より低い所にあり
            石段を降りて寺に入ることから、
            罪ある者が奈落へ落ちてゆく無間地獄に喩えたり
            この寺を「伊予の関所寺と言ったりする、そうな・・・


        鐘楼と手水舎に挟まれて整然と敷石が続く正面に本堂(左に大師堂)
西林寺の秘仏と網掛け大師堂_f0213825_197489.jpg

       大師堂の傍の小さな弁天堂の周りの蓮の花
西林寺の秘仏と網掛け大師堂_f0213825_19104524.jpg
この世に咲いた あの世の花?


    実は以前から気になっていたコトなのですが、
    先日のBS-TV「徳さんの歩き遍路」でも話題になっていた
    西林寺本堂のお参りの仕方について
    自分でも確認してみたかったコトがありました・・・

    本堂に鎮座される本尊 十一面観世菩薩は秘仏であり、
    参拝者に対して後ろ向きに置かれているという話、
   
    「秘仏だったら、どうして後ろ向きなんだ?」
    「
そりゃあ~ あなた お寺の勝手でしょうが!」
    と、言われればそこまでの話ではありますが
    もし事実ならば、曰く因縁を記した高札の一本なりと立てて欲しいと思うワケです。
      

    ご本尊のお尻に向かってお経を唱えるのもいささか割り切れない参拝者は
    本堂の裏側に回ってお参りをするのがここでのもう一つのお参りの仕方なのだと云う。
    今朝は、この伝承を確認してみたくて本堂裏へ回ってみた。

        これかな?
西林寺の秘仏と網掛け大師堂_f0213825_19281251.jpg

           本堂裏の白壁の一角に、本来無用の立派な扉が設けてあり、
           その気になって見つめれば、
           奥にご本尊がコチラを見てござるような気もする・・・

           恥ずかしながらそれほどの信心は無いのだが、
           その扉に向かって般若心経を唱えてみた、
           うん! ご利益ありそう! 宝くじ買おう!

           「バカ者、だからお前はダメなんだ」と 
           ご本尊さまのお声が聞こえたような気もした・・・
           
               「貴様は破門!」


    裏参拝を終えて表へ出ると、剪定されたばかりの松が一層冴えていました。
西林寺の秘仏と網掛け大師堂_f0213825_8162346.jpg

          単純なものだから、本堂裏参拝は目からうろこ!
          それにしても、
          自宅から近いこともあって、もう十数回お参りしたが、
          今までご本尊のお尻に向かって 
          観自在菩薩 行深般若波羅蜜多時 と唱えていたワケで・・・
          (本項は小僧の独り言で、真偽のほどは定かではない)
             ☆ ☆ ☆  ☆ ☆ ☆  ☆ ☆ ☆   


    坂本屋への道中の棚田は
    稲穂まではもう暫しながら、豊作を思わせる稲が周囲の夏山と緑を競っていました。

08:40 坂本屋一番乗り、さすがに早すぎたか? まだ誰も来ていない・・・
        6間雨戸の坂本屋の写真も久しぶり
西林寺の秘仏と網掛け大師堂_f0213825_1954201.jpg

          10年前、お接待所として修築、再開したときの立面図
西林寺の秘仏と網掛け大師堂_f0213825_14462759.jpg


    当番4人のうち2人が田んぼの水路掃除、野菜の出荷作業などで本日休み、
    終日、会長と私の2名でお接待務め、全員ボランティアだからママあること。

08:50 ほどなく会長出勤、雨戸を開けて花を活けて坂本屋本日オープン。

10:00 逆打ちの神奈川さんがひと休み。
西林寺の秘仏と網掛け大師堂_f0213825_11312225.jpg
                                     掲載ご快諾・感謝

          昨夜は47番八坂寺の通夜堂で1泊、
          今朝47番~46番浄瑠璃寺を参拝して登ってきたと、
          流れる汗・・・汗・・・汗。
          冷たい麦茶を喜んでいただいた。

          今から標高差300mを1時間ちょっとで三坂峠まで登って
          45番岩屋寺~44番大宝寺 それとも 44番~45番か?思案されながら
          いずれにしても野宿に適当な場所を探しながら歩くとのこと、
          ほとんどを善根宿・通夜堂若しくは野宿で第1番霊山寺を目指すとおっしゃる。
          この猛暑の中、頭が下がります。

10:30 文字通り麦茶と駄菓子のお接待に丁寧なお礼の言葉を残されてご出発
西林寺の秘仏と網掛け大師堂_f0213825_2015596.jpg
                              水分補給怠り無く 65      


10:35  ツールド・ザ・三坂? の熟年サイクリストさん
      愛車で松山市内からツーリング、
      目的は「坂本屋への登坂と帰路の下り坂の快走」との由、
      前2枚 × 後10段=20段変速のロードバイクの軽かったこと!
西林寺の秘仏と網掛け大師堂_f0213825_7305359.jpg 
 愛車はざっと40万円ナリ
 100g軽くする毎に1万円の由、
 じぇ じぇ じぇ!
西林寺の秘仏と網掛け大師堂_f0213825_8325375.jpg


10:55  ひと休み後さっそうと下山、後姿も実にカッコよかったです。
         この先しばらくは「下り坂最高~」ですからね~ -火野正平-
西林寺の秘仏と網掛け大師堂_f0213825_20271378.jpg


11:15 松山市内〇〇タクシーの営業の方とドライバーさん
    坂本屋休憩をコースに入れた
    「観光遍路タクシー」を営業商品として企画中のため見学来訪。
西林寺の秘仏と網掛け大師堂_f0213825_20311576.jpg


    早速明日はJR松山駅から三坂峠までお遍路さんを搬送、
    お遍路さんは峠から歩いて坂本屋まで、ドライバーは国道経由で坂本屋で待機、
    その後、お遍路さんを見えつ隠れつサポートしながら
    体力次第では乗車してもらって、51番石手寺までご案内とのこと。 
    ナルホド なるほど!

14:00 今は松山在住の神戸さん
    「あと3年ほど松山に住むので、お四国参りがしたかった」と。     
    学生さんかな~?
西林寺の秘仏と網掛け大師堂_f0213825_20342940.jpg

         こんなにキツイとは思わなかったけど頑張りたいと、汗びっしょり。
         44番大宝寺をお参りして、今夜は久万高原町の民宿で泊りたい。
         明日は45番岩屋寺をお参りしてバスで帰る計画だとか、楽しそう!
      
      

14:30 ご出発、
      この時間、今から60分の登り・・・  若さに敬礼!
西林寺の秘仏と網掛け大師堂_f0213825_2035214.jpg
松山でお住まいの間にいい思い出つくりに励んで下さいね 66
 
       

14:50 この暑さでは、もうお遍路さんもおい出まい」と会長。
    七つ道具を片付けて戸締り、火の始末、閉館。

    帰り道、久しぶりに番外網掛け大師堂を参拝。
西林寺の秘仏と網掛け大師堂_f0213825_7401029.jpg
 この大師堂は、地元の篤志家橘氏が
 先祖代々のお大師様のご加護に感謝するために
 私財を提供して整備された、と聞き及びます。

  大師堂の向かい側にある網掛け石。
  別名クジラ石とは言い得て妙!
西林寺の秘仏と網掛け大師堂_f0213825_7462186.jpg
西林寺の秘仏と網掛け大師堂_f0213825_20385825.jpg

    

    道にあった大石が通行の邪魔だったのでお大師さんが網に担いで降ろしていたところ
    網が石の表面に食い込んで網目模様を浮き出し、更に割れて大きな破片がここに残り、
    残りの小さな破片が浄瑠璃寺に祀られているそうです。


    平成23年6月19日、参拝当時の網掛け大師堂とクジラ石。
        大師堂の左は通夜堂だったのかも・・・  
    先祖代々守ってきたこのお堂が古くなったので、
    道路の反対側(橘氏ご自宅敷地内?)へ新築移転されたご様子。
西林寺の秘仏と網掛け大師堂_f0213825_1073380.jpg

     こうして、地域にしっかり根づいた伝承と実在するお堂を見るにつけ
     四国霊場八十八ケ寺参りは、素朴な地域の信仰に支えられた文化なのかなあ~
     と、思ったりもする門前の小僧です。 

 
 

Commented by 桃 ぶどう at 2013-07-28 18:16 x
こんにちは~♪ 坂本屋のお当番、ご苦労様でした、ペコリ。

<じぇじぇっ!> と <人生下り坂最高~> の使い方が上手ですね。

鯨石の言い伝え、なるほど^^と関心しました。事実?なのか、作話なのか、面白いですよね。
口の間に願掛けでお金を挟むのも面白いです。

あ~良い風が麓から吹きあがって・・・贅沢ですね❤
Commented by at 2013-07-28 20:33 x
小僧ちゃん♪ こんばんは。
お接待のご奉仕をされてらっしゃるんですね。
いいことをされてますね。(*^_^*)
この暑い時期に人様のために朝早くから、頭が下がります。

札所と言うのは、心が落ち着きますね。
この世であれこれ怒ったり悲しんだりすることも、
小さなことに思えます。
結局、人間は仏様の世界に到達するように思います。
Commented by jh5swz at 2013-07-29 08:09
桃さん おはよう~
 27日、坂本屋は涼しいのですが、ひと休みされた逆打ちお遍路さんがあの暑さの中三坂峠へ登られるのですから驚きましたよ。
 
 鯨石への願掛け!
 クジラが大口開けるかも(笑)。
Commented by jh5swz at 2013-07-29 08:22
凛ママさん
 「奉仕」のこと。
 歩いて四国を一周して高野山までお参りしても煩悩いまだ去りがたく、遍路茶屋でお茶くみご奉仕してますが、若い頃の大罪の帳消しにはなりましぇ~~ん。

 「篠栗八十八ケ寺」、Yahooってみました、近くなら是非お参りしてみたいですね。

 暑さはこれからかも・・・ご自愛下さい。
Commented by ばら at 2013-07-29 18:03 x
ご無沙汰しています。
お変わりなくお元気そうで何よりです。

西林寺の本堂ですか?私も本尊様のお尻を拝んできたようで・・・なんて―ことでしょうね~
次回行くなら本堂の裏側に回ってみたいです。

早々、坂本屋さんにもぜひよらせていただきたいものです。

天候が不順ですがどうぞお気をつけてお体ご自愛ください。
Commented by かもぱぱ at 2013-07-29 18:54 x
第48番西林寺の蓮は  みごとであります、、おらも  写真撮りました  数年前、、、、まさにあの世の花にッ見えます
地獄の沙汰の  お金は  ・しきみの葉っぱとも聞きました
ご先祖様を  いつも沢山のしきみで祭ったなら  ご先祖様はお金に不自由しないとか、、、、
Commented by 門前の小僧 at 2013-07-30 07:12 x
ばらさん
 次回の西林寺参りは是非ウラからお参りしましょう!
それにしても摩訶不思議な・・・
 坂本屋は正面開けてお待ちしております!

 暑さは今からこそなのかも知れません、ご自愛下さい。
Commented by 門前の小僧 at 2013-07-30 07:16 x
鴨パパ
 西林寺の蓮の花、
 なるほどあの世の花がこの世で満開でしたぞ。

 お盆にはご先祖様にたくさん新札をお供えしておきます。
Commented by ke-ko63 at 2013-07-30 11:49
鯨石懐かしいです。
写真をいっぱい撮りましたよ。
スーパーお大師っさん伝説がココにも!って思ったことを思い出しました。
Commented by 門前の小僧 at 2013-07-31 07:08 x
ke-koさん
 鯨石・大師堂は歩いたお遍路さんでないとお参りできませんからね。
 ハイ、お四国参りのキャパシティは無限大で「何でも有り」の1200㌔です。
 是非またお越し下さい。
名前
URL
削除用パスワード
by jh5swz | 2013-07-28 11:37 | 坂本屋日記 2013 | Comments(10)