ふいご祭り2013

平成25年12月8日(日)の日記

遍路茶屋・坂本屋運営委員会々長 相原誠則氏は
相原石材彫刻店3代目当主として巾広くご活躍されています。

今夜は、その相原家が創業以来104年に亘り
祭事を継承されている「ふいご祭り」にご招待をいただきました。

 「ふいご祭り」のレポートの前に、
 平素、本業のことを余りお話しにならない遍路茶屋・坂本屋のリーダー
 運営委員会会長”の表のプロフィルを少しご紹介させていただきます。

         相原家歴代のお仕事は近郷の墓石はもちろん、
         四国88ヶ所霊場の石仏やお大師像、
         各地の句碑・歌碑はじめ土木建築物の石加工等々、
         三代に亘り残された作品は枚挙にいとまがありません。
         四国お遍路をされた方々にはご記憶と思いますが、
         第46番浄瑠璃寺境内の仏足石も相原家の傑作です。
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                     2011・6/19参拝時撮影

f0213825_171553100.jpg  左の写真は、今年の秋、
  ウチの相方とフラリと出かけた秋の県展の
  彫刻の部に出展されていた
  相原会長の「くいちがい」という作品です。

  石屋さんといえば、
  お堅いお方! と思い込みがちなのですが
  私は、この作品を観て、
  普段、坂本屋で垣間見る”遊び心”たっぷりの
  相原会長の真骨頂を窺った気がしました。


さて、「ふいご」は知っていますが、初めて耳にした「ふいご祭り」とは?
   「ふいご」とは、ご存知の童謡”村の鍛冶屋”に    
      ♪ 暫時(しばし)も止まずに槌打つ響
       飛び散る火の花 はしる湯玉
       (ふゐご)の風さへ息をもつがず
       仕事に精出す村の鍛冶屋 ♪♬
                  と歌われる「ふいご(鞴)」のことで、
昔、ふいごは獣の革で作られていたので漢字でかくと革偏が付くのだそうです。
          
<以下、お話し歳時記>というサイトからその謂れ歴史を紹介します。
 鞴は昔の金属の精鉄や加工には欠くことのできない、火をおこすための道具で、
旧暦の十一月八日には、全国的に、鍛冶屋、刀工、鋳物師などが仕事を休んで
稲荷神社に詣で、「鞴祭り」を行いました。
 鞴祭りは京都や江戸で特に盛んで、土地によっては踏輔(たたら)祭りとも呼ばれ、
十二月八日や四月八日に行うところもありました。

 鞴祭りには、鍛冶屋や鋳物師、彫り物師、風呂屋など火を使う商売の家では
火を操る職業の守護神となっていた稲荷神に詣でてお札を受け、仕事場に貼り、
鞴を清めて注連縄を張り、お神酒や餅を供え祭事を行いました。


 ではなぜ、石材店で「ふいご祭り」かとお聞きしましたところ、
 「石」を彫り、加工し傷んだ鑿(のみ)などを修理するための「鞴」は
 鍛冶屋さん同様或いはそれ以上に
 石屋さんにとっても大切な大切な道具だった、と相原さんのお話しでした。


夕刻、6時相原家ご本宅二階の座敷へ通されますと、祭祀の準備中。
104年目の伝統を偲ばせる厳かな「ふいご祭り」の祭壇にビックリしました。
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ふいご祭りの五神
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 火明神    ほあかりのかみ 太陽の神
 埴安彦神   はにやすのみこと 土の神様
 火彦霊神   ほぶすなのかみ 火の神様
 金山彦神   かなやまひこのかみ 鉱山の神
 天目一箇神  あめのまひとつのかみ 製鉄の神


説明頂いた五神の読み方はメモ不正確につき間違っていましたら悪しからず。


窪野町一帯の神社を守られる宮司・神職(親子)の祝詞が
                  凛と冷える相原家祭壇に朗々と流れます。
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澄み切った横笛の音が厳かに流れる中、祭主・相原誠則氏の玉串奉奠。
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続いて神事に参列した全員が玉串奉奠
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            宮司さんにこれだけ近いところでの玉串奉奠は緊張しました。

神事は30分前後で終わり、
祭主と親しい窪野町の方々が揃ったところで相原氏のご挨拶。
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「なおらい」が始まり
程よいところで坂本屋の宴会恒例?の一人3分の自己紹介タイム。
石屋さん故お堅いと思しきところ、遊び心満点の祭主のリードに乗せられて
坂本屋スタッフはじめご近所の皆様の自己紹介がなかなか秀逸なのです。
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祭主から「今日の支度のため蔵を整理していたら又出てきました」と、お宝掛け軸のご紹介。
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 作善降之百祥   
  「坂の上の雲」でお馴染の
   秋山好古の直筆で
   窪野町内の正八幡神社境内には
   この書を原本とする、
    「作善降之百祥」と「不善降之百殃」の
   1対の碑文が現存し、
    「よいことをすれば百の嬉しいことがあり」
    「悪いことをすれば百の災いがある」
    と云う意味だそうです。さすが


 旅人のうたのぼり行く若葉かな 
  正岡子規が三坂峠への旧土佐街道を歩いたとき
   詠んだ句を中村草田男が筆を走らせた貴重な軸。

  
  草田男と言えば降る雪や明治は遠くなりにけり の句が私は好きです。

 

宴たけなわ、祭主のお知り合いで
 坊ちゃん劇場「げんない」の出演者と劇団わらび座のOBから一芸披露
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  東北民謡
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  沖縄民謡 
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宮城県民謡・結婚式によく唄われる「ながもち唄」
  ♪ ハァー 今日はナー 日もよし ハァー 天気もよいし ♪
           と、今宵の祭事を祝う美声が座敷を流れます。
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アンコール曲は参会者の弥栄を願って「ソーラン大漁節」
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            上演の代表者には撮影・ブログ掲載のご承諾を戴いておりますが
              演舞・歌唱中の8枚の画像の無断複写・転用はご遠慮願います。
                                   -門前の小僧-

         
祭壇から下がり受けた御神酒に始まった「なおらいの宴」は
祭主が隣り村まで出かけて買い求められた自然薯はじめ山海の珍味を肴に
お座敷は盛り上がり、宴は夜半まで続きました・・・

宴の撮影ができなかったことが誠に悔やまれます、ハイ。

静かな山里の一軒の石屋さんが
100年以上に亘って稼業の守り神を敬い、祭事を執り行われるという
「新日本紀行・ふるさとの祭り」の原風景に溶け込ませて頂き感無量の夜でした。

Commented by 相原利沙 at 2013-12-12 22:38 x
こんにちは。常々、お世話になっております、感謝です。

ふいご祭り!今年も私は帰省の都合がつかずで、実家手伝いにも顔を出せないままで・・・あちらこちらへの不義理を、心中詫びておりましたトコロですが(苦笑)。
門前の小僧さんブログで、写真つきの詳しい様子を拝見できて、とても嬉しかったです~☆。ありがとうございました!
ウチのふいご祭り、途切れず続けてこれたのも、ひとえにご関心お寄せくださる皆様方やお手伝いくださる方のおかげ、多くの方々へ感謝しきりですね・・・。

ちなみに、こちらご近所の名古屋では、刀鍛冶のほうのふいご祭りが盛んな様子ですね。(草薙剣の、熱田神宮との関係もあったり?)

毎回に、ふるさとの懐かしい風景や話題を拝見させていただき、本当にありがとうございます!また、楽しみに覗きに参ります!
Commented by jh5swz at 2013-12-13 19:49
相原さん、ご無沙汰しております。
お立寄り、コメントありがとうございました。

坂本屋見習い1年、入門許可から1年、3年目の年の暮れを迎えました。
坂本屋はじめ窪野町の皆さんとのかかわりあいは、すっかり私の欠くことの出来ないビタミン剤になっております。
来年もしっかり坂本屋レポート投稿しますので時々お立寄り下さい。
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by jh5swz | 2013-12-10 08:24 | 坂本屋日記2013 | Comments(2)