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国際基督教大学 Wさんの「卒論」取材

平成26年11月29日(土)の日記。

 坂本屋は12月から2月まで冬眠に入ります。
 なので今日は、門前の小僧、今年最後のお接待当番日です。

08:15 自宅発、
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  第48番西林寺を朝参りして、
  榎の網掛け大師堂を駆け足参り、
  三坂峠中腹めざして山道を疾走、
  山々の紅葉がお見事!
  ロゴ使用ご承諾済み 
  

08:45 坂本屋着。
    お城下に比べて体感温度はマイナス3度、寒い!
    まずは玄関の雨戸を開けて、幟を立てて
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    私、お気に入りの座敷の裸電球灯して
国際基督教大学 Wさんの「卒論」取材_f0213825_9574287.jpg    長老が囲炉裏火を焚いて、準備完了。 
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    御坂川の谷向こうのイチョウの大木も色づいて天下は秋
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 10時すこし前のこと、
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  国際基督教大学4年生・Wさんが
  卒論:四国八十八カ所
    ーお遍路さんとお接待ー 

  について、調査研究のためご来訪。

  丁重なご挨拶と坂本屋訪問の目的説明、
  調査参加に関する同意書に署名。

  私(個人)からは、
  写真撮影とブログ掲載許可をお願いして、
  聡明で朗らかなお嬢さんをパチリ!

  小僧自身の歩き遍路体験など
  包み隠さず白状申し上げました。





10:28 折から逆打ちの香川さんがひと休み。
    Wさんにお茶などお接待を任せて、研究課題を念頭にお話しが弾みます。
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話は、「世界遺産化」云々まで及んだご様子・・・

 
11:05 香川さん、三坂峠目指してご出立。
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逆打ちにはちょっと厳しい三坂峠 ゆっくり登ってください 227


11:45 三日前から同宿かけ連れ遍路になったとおっしゃる
    横浜さん長崎さんを囲んで炉端でにぎやかにお昼ご飯。
    Wさん持参の小さな小さな焼き芋も囲炉裏火でほっこりと美味!
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        お聞きすれば、
        小倉からフェリーで松山上陸、52番太山寺からスタートされた
        長崎さんは明日の51番石手寺でめでたく「結願」とのこと、
        みんなで(缶ビールではまずかろうと)盛大な拍手でお祝い!
          W姫  久万高原の紅葉はいかがでしたか?」
          長崎さん「キレイやったとですが、貴女ほどではなかったとですよ」
          W姫   「まあ~ お上手!」
          長崎さん「長崎のオトコはウソは言わんとです!」


12:21 振り返り 振り返り
国際基督教大学 Wさんの「卒論」取材_f0213825_1132100.jpg   横浜さんがほんの一足先に
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                            もう下り一方ですから・・・   228

 
  12:25   すぐその後を長崎さんが、
国際基督教大学 Wさんの「卒論」取材_f0213825_11143499.jpg   振り返りながらご出立。 
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                        お四国参りまた来てください  229
    
    この三日、同宿、駆け連れされてお互いの「足」を知り尽くされたお二人は
    「先に行くよ」  「ハイどうぞ どうぞ」
    日暮れて宿に着くと、見慣れた靴と耳に覚えのある「声」、
    「また会いましたなあ~」
    風呂あがりの夕食は席を並べて軽くイッパイかな?
     

12:51 秋晴れに誘われて、ひょっとしたら今日は見えるかも? 
    見えました!坂本屋からすぐ下、遍路墓から松山城眺望。
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        昨日のNHK・BSP-TV「ぶら遍路」で紹介された
       「四国遍路道指南」P125~126
           「くまよりじょうるりへ五里(中略)、西明神村ゆきて坂有 見坂(三坂)となつく
           この峠より眺望すれハ ちとせことふく松山の城堂々とし」
   
           かの真念さんも、こうして秋の松山城を見たに違いない。
           「くだりて坂半過 休場の茶屋大師堂 此の堂ハ村の長右衛門建立して宿をほどこす」
           因みに、坂本屋の所番地は「窪野町2187番地」なり。

    囲炉裏端ではWさんから長老への取材が続きます、
    小僧は座敷で店番?
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13:15 「予定がありますので」と、先をお急ぎのお遍路さんがスルー
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 おそらく道後温泉お泊りの予定でしょう、道中ご安全に!  230

         
 ブラタモリ窪野町の秋、見つけたり! クチナシ。
国際基督教大学 Wさんの「卒論」取材_f0213825_11403154.jpg    足元のツタの化粧に感心したり・・・
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    その後、登り下りのお遍路さんもなく、
14:55 調査研究のWさんが、「閉めたことがない」と云われる雨戸を閉めてもらい、
    長老は囲炉裏火の後始末、小僧は幟旗仕舞い。
    「戸締り・火の用心 よし!」

    帰り道、三人で網掛け大師堂へ寄って、長老からお大師っさんとの関わりを拝聴。        
国際基督教大学 Wさんの「卒論」取材_f0213825_12493444.jpg  網掛石の割れ目へお賽銭を刺し込み、
  三人の健康とWさんの立派な卒論完成を祈願。
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    ※以下の写真は、過去の画像ファイルよりピックアップしたものです。

    丹波で長老と別れて、  
    さらに、私とWさんは霊場界隈の遍路石やお堂を訪ねてみることになりました。
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  まず、四国で二番目に古く、
  愛媛県内では一番古い八坂寺近くの「へんろ道しるべ石」
国際基督教大学 Wさんの「卒論」取材_f0213825_120492.jpg           指5本ひろげて手差し道しるべ!
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        貞享2年3月(1685)建立 なんと329年前!

因みに四国最古の遍路石は高知県室戸市にあり、貞享2年2月建立と刻まれているらしい。


     続いて、伝説の人物、衛門三郎の菩提寺で屋敷跡とも云われている文殊院へ
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     そして、悪行を悔いた衛門三郎が
      空海に詫びるために巡礼の旅を始めた?と伝わる札始大師堂
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    水不足に悩む村人を救うために
    空海が杖を突いて清水を湧かせたという「杖の淵」もご案内したかったが、
    あまり道草させてもご迷惑かと・・・スルー。


    その名も巡礼ゆかりの「遍路橋」を渡って
    Wさんを伊予鉄郊外線 久米駅へお送りして、本日、小僧のミッションは無事終了。
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  「遍路橋」の名前もさることながら、
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     遍路橋は48番西林寺から49番浄土寺への
     遍路道のちょうど中間、小野川に架かる橋です。

      私は、この橋柱が
      お塔婆や金剛杖をイメージしたものではないかと
      思えてならないのです。

      私はこの橋の近くに住んでおりますが、
  近所のお年寄りに聞くと
  昔はこの橋の架かる小野川の土手で
  お遍路さんのお接待が盛んに行われていたらしいです。 
  


    いやはや、卒論のテーマを
    四国八十八カ所 ーお遍路さんとお接待ー と決められ
    それの研究調査場所に坂本屋をお選びいただくとは光栄の至り、
    ありがとう Wさん、ご立派な卒論になりますようお祈り致します。
   
 

Commented by kimichan~ at 2014-11-30 22:47 x
11月30日(日)も坂本屋にW姫は来られました。朝、最初のお遍路さんがドイツ・フランクフルトから来た19歳の女性。「日本語~少しだけ~」と言いつつ、W姫と会話を始めたもののムムムのご様子。私、ハタと思いついて「英語で話してもイケるのでは?」と案内したらば、現役女子大生W姫の素晴らしい英会話力!! ドイツ姫VS日本姫の英会話を、おおーーっと感心しながら聞かせていただきました。(もちろん、私らへの通訳もしていただいて☆)
W姫、どうぞステキな卒論を仕上げてくださいませ。
(ところで、小僧様のブログをW姫に抜かりなくご案内されてますよね?)
Commented by jh5swz at 2014-12-01 08:22
Kimichan
 聡明で明るいお嬢さんだったでしょう!
 「英会話」の件、了解。
 例の私の 「88 Guide Book」のカンペを見て、ある箇所の間違いを一発で指摘、訂正してもらいましたから。
 前々から門前の小僧日記はよく読んでいます、とのことでしたから、その内 Kimichan の卒論へのエールも届くことと思います。
 来春にでも「卒業しました~」とか言いながら坂本屋へ遊びにきてくれるといいですね。
 
Commented by 桃 ぶどう at 2014-12-01 20:34 x
>背負ったザックに黄色い旗(ハンカチ)が付けてあったら「疲れました、どなたか便乗させて下さい」のサインとしたらどうだろう?

健さんが亡くなり・・・いいアイデアですね。

普及するにはかなりの時間を要するでしょうが、お互いに自然な無理のないサインの様で、なんだかとっても素敵です。

次回はリュックに入れておきます。まぁ~初めだから
「?」と思われてスル~でしょうが、段々ですよね。
Commented by jh5swz at 2014-12-02 09:16
桃さん、遍路掲示板からのワープありがとう。
 facebookに投稿したら、めぐめぐさんが「掲示板に書け」ってことで、提案した次第。
 いつぞや仙龍寺で言いましたね、「ここまで歩いた桃さんに、椿堂まで乗って行きますか? などと無礼なことは申しません、頑張って歩いて下さい」と。
 あのあと、ウチのかみさんが「冷たい! Mさん可哀想!」。
 ホンネは「乗って行こう! なんやけど、歩き遍路さんには、それが迷惑かも知れんのんよ~」と防戦一方でした。
 ですからこそ、「おやっさん」と相談して”黄色いハンカチ”作戦を提案してみました。
 桃さんも次回はリュックに忍ばせておかれるそうで・・・
 疲れきったとき、イイお方に出会えるとイイですね。
 
 
Commented by おやっさん at 2014-12-04 15:08 x
今年一年のお接待お疲れさまでした。
黄色いハンカチのデビューは何事も起こらなく(当然か?)無事に終わりました。
ほんと、これが広がったらいいですね。
Commented by jh5swz at 2014-12-04 16:15
おやっさん、
追い越すドライバーさんは、まだほとんど意味が解らず
「なんや あの黄色いハンカチ遍路さんは?」でしょうね。
この小僧の日記へ室戸の写真を付けて、ハンカチに込めた
メッセージの意味を記事にしてもいいですか?
Commented by おやっさん at 2014-12-04 18:34 x
どうぞ、どうぞ。
これからどんな方向に進むのか、すべてはお大師さまの御縁と御導きによりますがな・・・・
Commented by 門前の小僧 at 2014-12-05 10:12 x
では、近々に
「黄色い旗のお遍路さん」を書かせていただきます。
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by jh5swz | 2014-11-30 18:54 | 坂本屋日記 2014 | Comments(8)