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修築中の坂本屋・その後

2018年1月19日(金)の日記。

    お四国遍路さんは
    一度巡拝すると、「またお四国参りへ行きたい」という衝動にしばしば駆られると云う・・・
    (かく云う私もだが)これを「お四国病」と云うのだそうで,
    「行きたいと思ったときが、お大師っさんに呼ばれたときで、出かけるのが一番妙薬らしい。

    12/23、ふもとの子供達とにぎやかに餅つきをしたあと、冬眠に入って約1ヶ月、
    近ごろ門前の小僧は修築中の坂本屋が気になって仕方がない・・・
    これは「坂本屋ビタミン欠乏症」とでも言うのかも知れない・・・


    意を決して坂本屋へビタミン補給に登ってみた。
09:25 道中、遅ればせながら網掛大師堂さんへ初詣。
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 網掛石を守るように立つ光背を持つ古い石像と
「志やうるり寺へ三十三丁」と刻まれた丁石。
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     こちらは霊場開創1200年に地元篤志家が建立された大師像
     お遍路さんの道中安全と坂本屋の修築工事の安全竣工を請願。
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09:35 現着、朝日を浴びて坂本屋健在なり。
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    西側の一階小屋根にも新しい破風がついて、ずいぶんオトコマエになりました。  
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    おや~? かなりの枚数の新しい菊間瓦が並んでいます、
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     ひと休み中の職人さんに坂本屋へ出入りする者である旨のご挨拶をしてお尋ねしました。
    「瓦が足りませんでしたか?」
    「いえ、いえ、始めから計算ずくでこの新品の瓦は表からは見えない山側の屋根へ葺いて
     道路からよく見える表側は皆さんがきれいに洗われた古民家瓦を使います」とのこと。         
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             竣工後は見えなくなってしまう新品の瓦にご対面できてよかった!


    ふと思い出した広島勤務時代の昔ばなし。
    呉服屋のお針子をしていたおふくろが紬の和服を送ってくれた、
      娘が居ないので男物でも子供の着物が縫いたくてしかたなかったらしい・・・
    羽織の裏絹地が「風神雷神之図」!
    「派手やなあ~」と電話したら、
    「羽織は脱ぐものじゃなくて脱がせてもらうものやけん、伊達こいて洒落るもんよ」。

    ちょっと喩えが悪いのだが、
    見える表通りはさりげなく古民家瓦、銀色に光る真新しい菊間瓦は見えない山側へ葺く。

    ふ~~~ん、ナルホド、遍路茶屋・坂本屋の素朴な伝統が継承できるかも知れん!
    なによりも多くの方々に応援して頂いて始めたこの修築工事の経費節約にもなる!
    大勢の皆さまのご支援に門前の小僧こころから感謝申し上げます。


    峠側から見た修築現場全景。
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    リフトの先には
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      いろいろな形で坂本屋の応援をいただいた方々の
      お名前を書いた古民家瓦が晴れ舞台を待っています。         
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    面河村や窪野町の古民家から寄贈いただき、大勢の応援団に洗ってもらって
    納屋へ収納していた瓦は殆んど屋根へ上がってほぼ空っぽ状態でした。
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    一階の玄関から二階の障子窓を見ると、なんだか障子がきれいに冴えて見えます。
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   (職人さんにお断りして)
    西側の軒下の足場から背伸びして写した玄関の軒と二階の現場。
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09:50 職人さんへご挨拶
    「ありがとうございます、どうぞよろしくお願いします、また来ていいですか?」。
    「どうぞどうぞ、今月中には瓦が乗りますけんな」と職人さん。   

 帰り道、
 坂本屋からSの字急坂を下った石垣の中に祀ってある「馬頭観音様」参り。 
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  新年を迎えて、
  新しい紫色の前掛けをまとって、
  きれいな椿と菊の花が供えてありました。

  Ahasi Supper Dry生のジャンボ缶樽が
 一段と冴えています。

  窪野町桜の里の皆さんのご信心に敬礼!




11:00 「坂本屋ビタミン」たっぷり補給して帰宅。


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by jh5swz | 2018-01-20 08:26 | 坂本屋日記 2018 | Comments(0)