2014年 11月 30日 ( 1 )

Wさんの「卒論」取材

平成26年11月29日(土)の日記。

 遍路茶屋・坂本屋の「お接待」は12月から2月まで冬眠に入ります。
  (恒例 12/23 の餅つき、注連縄作り日はオープンしています)
 なので今日は、門前の小僧、今年最後の当番日。
 
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08:15 自宅発、
    48番西林寺を朝参りして、
    三坂峠中腹めざして山道を爆走、
    山々の紅葉がお見事!
    

08:45 坂本屋着。
        お城下に比べて体感温度はマイナス3度、寒い!
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       まずは玄関土間の雨戸を開けて、幟を立てて
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       座敷の電燈を灯して(小僧、この裸電球がお気に入り!)
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 長老が囲炉裏火を熾し
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   小僧がヤブ椿を活けて
   (とても活けたと云うレベルではない)
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三坂峠側のイチョウの大木も色づいて天下は秋
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10時すこし前、
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 国際基督教大学4年生・Wさんが
 卒論:四国八十八カ所
    ーお遍路さんとお接待ー 

 について、調査研究のためご来訪。

 丁重なご挨拶と坂本屋訪問の目的説明、
 調査参加に関する同意書に署名。
 私(個人)から、
 写真撮影とブログ掲載の許可を頂き、
 聡明で朗らかなお嬢さんをパチリ!

 小僧自身の歩き遍路体験など
 包み隠さず白状申し上げ・・・


10:28 折から逆打ちの香川さんがひと休み。
     Wさんにお茶などお接待を任せて、研究課題を念頭にお話しが弾みます。
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         話は、「世界遺産化」云々まで及んだご様子・・・
 
11:05 香川さん三坂峠目差してご出立。
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11:45 3日前から同宿かけ連れ遍路になったとおっしゃる
     横浜さん・長崎さんを囲んで炉端でにぎやかにお昼ご飯。
     Wさん持参の小さな小さな焼き芋も囲炉裏火でほっこりと美味!  
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   お聞きすれば、
   小倉からフェリーで松山上陸、52番太山寺からスタートされた
   長崎さんは明日の51番石手寺でめでたく「結願」とのこと、
   みんなで(缶ビールではまずかろうと)盛大な拍手でお祝い!
     W姫 「久万高原の紅葉はいかがでしたか?」
     長崎さん「キレイやったとですが、貴女ほどではなかったとですよ」
     W姫 「まあ~ お上手!」
     長崎さん「長崎のオトコはウソは言わんとです!」

12:25 振り返り 振り返り
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   横浜さんがほんの一足先に
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      すぐその後を長崎さんが、
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 振り返りながらご出立。
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 この三日、同宿、駆け連れされてお互いの「足」を知り尽くされたお二人は
 「先に行くよ」  「ハイどうぞ どうぞ」
 日暮れて宿に着くと、見慣れた靴と耳に覚えのある「声」、
 「また会いましたなあ~」
 風呂あがりに軽くイッパイ?
 順打ち・歩き遍路ならではの醍醐味に違いない。
 

12:51 秋晴れに誘われて、ひょっとしたら今日は見えるかも? 
     見えました!坂本屋からすぐ下、遍路墓から松山城眺望。
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 昨日のNHK・BSP-TV「ぶら遍路」で紹介された「四国遍路道指南」P125より126
 「くまよりじょうるりへ五里(中略)、西明神村ゆきて坂有 見坂(三坂)となつく
 この峠より眺望すれハ ちとせことふく松山の城堂々とし」
   
    かの真念さんも、こうして秋の松山城を見たに違いない。
 「くだりて坂半過 休場の茶屋大師堂 此の堂ハ村の長右衛門建立して宿をほどこす」
    因みに、坂本屋の所番地は「窪野町2187番地」なり。

囲炉裏端ではWさんから長老への取材が続きます、
小僧は座敷で店番?
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13:15 「予定がありますので」と、先をお急ぎのお遍路さんがスルー
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         おそらく道後温泉お泊りの予定でしょう、道中ご安全に!

例によって小僧は秋散歩
クチナシ見つけたり
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足元のツタの化粧に感心したり・・・
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その後、登り下りのお遍路さんもなく、
14:55 調査研究のWさんが、「閉めたことがない」と云われる雨戸を閉めてもらい、
     長老は囲炉裏火の後始末、小僧が戸締り。
     「戸締り・火の用心 よし!」

帰り道、三人で網掛け大師堂へ寄って、長老からお大師っさんとの関わりを拝聴。
 (以下の写真は小僧のファイルからピックアップしたモノです)
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          岩の割れ目へお賽銭を刺し込み、
          三人の健康とWさんの立派な卒論完成を祈願。
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長老と別れて、  
さらに、私とWさんは霊場界隈の遍路石やお堂を尋ねることになりました。
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まず、四国で二番目に古く、
愛媛県内では一番古い八坂寺近くの「へんろ道しるべ石」
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   なんと329年前!

因みに四国最古の遍路石は高知県室戸市にあり、同年2月建立と刻まれているらしい。

続いて、伝説の人物、衛門三郎の菩提寺で屋敷跡とも云われている文殊院へ
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そして、悪行を悔いた衛門三郎が
     空海に詫びるために巡礼の旅を始めた?と伝わる札始大師堂
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水不足に悩む村人を救うために
空海が杖を突いて清水を湧かせたという「杖の淵」もご案内したかったが、
あまり道草させてもご迷惑かと・・・スルー。

その名も巡礼ゆかりの「遍路橋」を渡って
Wさんを伊予鉄郊外線 久米駅へお送りして、本日、小僧のお接待終了。
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 「遍路橋」の名前もさることながらこの橋柱の形が
  お塔婆や金剛杖をイメージしたものではないかと思えてならないのです。
 遍路橋は48番西林寺から49番浄土寺への遍路道のちょうど中間、小野川に架かる橋です。



いやはや、卒論のテーマを
    四国八十八カ所 ーお遍路さんとお接待ー と決められ
それの研究調査場所に坂本屋をお選びいただくとは、
    ありがとう Wさん、ご立派な卒論になりますようお祈り致します。
   
 
by jh5swz | 2014-11-30 18:54 | 坂本屋日記2014 | Comments(8)