アマチュア無線 出前授業

2018年2月16日の日記。
 私の心の奥で息を殺して寝たふりしてる子が起きなければいいのだが・・・

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  私のパソコンのホームドクター小澤さんから
  「ちょっと手伝って下さい」との連絡がありました。
  砥部町災害ボランティア・アマチュア無線クラブの皆さんが
  町内某小学校で
   1・アマチュア無線の楽しみ方
   2・災害時に役立つアマチュア無線の運用について
   3・アマチュア無線の免許を取ろう
   4・モールス符号と電信(CW)による交信入門
   などについて、出前授業を行うので
   電鍵の扱い方と
   モールス信号による児童個人の名前の打電入門のサポートを
   「ちょっと手伝って下さい」とのお誘い。

  
  もうQRT(電波を出すことを休止すること)して長いので、尻ごみしたのだが、
  5年生の生徒99人のために電鍵を20台ほどスタンバイしてあるので、
  生徒に電鍵の使い方と、アルファベットで名前を打つサポートをするべし!とのご下命。

  Windows95時代から私のパソコンのメンテナンス一切をお世話になっており・・・
  今は休止しているのだが、足を洗った気持ちにはなれないアマ無線のことなので・・・
  プロの通信士さんにコテンパンに電信を叩き込まれた昔を思い出しながら某小学校へ同行。

  学校の玄関で、上の看板に丁重に迎えられました。
  ありゃ! れっきとした「学校の授業」であるぞよ。

  図書室では地元無線クラブの皆さんが会場設営中、
  部屋の左右の窓側にずらりと並んだ電鍵は壮観なものでした。
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   チャイムが鳴って、授業が始まります。
   「今日はお世話になります、よろしくお願いします」と元気な99人のご挨拶があって、
  授業は、まず地元クラブ役員さんがスライドを展開しながら
  「アマチュア無線の魅力」のあれこれについてお話が進みました。
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                      掲載許可を得てないので後ろ姿を・・・ 

  児童皆さんが興味深々だった国際宇宙ステーション(ISS)とアマ無線交信のビデオ。
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  2017年12月11日、
  アマ無線連盟愛媛支部の全面的なバックアップで
 西予市立城川小学校が宇宙ステーションと交信した
 現場の模様がスライド上映されました。
  高度330~480km、長さ108,5m、幅72.8mの
 宇宙ステーションが秒速8kmで日本上空を通過する
 約10分間の間に、実際に城川小学校の児童皆さんが
 事前にしっかり勉強した英語で交信したスライドです。
  米国航空宇宙局(NASA)の教育プログラムの一環の
 スクールコンタクトで、交信する小中学生はアマ無線の
 免許は不要という粋な計らいとのことです。
  が、世界中で希望が多く、申請して早くて2~3年後に
 実現できればラッキーというプレゼントです。
  少々ノイズ交じりながら
 NA1SS(局)と8J5SS(局)交信は臨場感いっぱいで
 図書室の児童たちの目が輝いていました。 


 続いて、地元クラブ局会長さんが
  校舎の屋上に張った7MHz帯のダイポール(半波長の線状)アンテナからCQを発信しました、
  (CQとはアマ無線用語で「誰か聞いていませんか?お聞きの局ありましたら応答願います」の国際略語)
 数回のCQにJH1▼◇〇局からの応答があり、スクリーンに日本地図上の相手局住所の県が投影されました。
 因みに呼び出し符号(コールサイン)の数字は国内を10エリアに区分して
 関東・中部・近畿・中国・四国・九州・東北・北海道・北陸・信越の10地域を示します。 
 交信相手局のJH1は関東地方で、自己紹介等の交信内容からこの無線局は埼玉県の局長でした。
 実際の交信をタイミングよくナマで聞けた生徒さん達ラッキー!

 この交信はアンプを通じて図書室の全員に聞こえるように設営してあるのも「出前授業」らしい工夫でした。

 アマ無線局は交信が終わると、交信を証明する「交信証」を交換します。
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  この交信証は、今回の授業を出前した地元の
 砥部町ボランティア・アマチュア無線クラブが
 毎年運用している「砥部焼きまつり・特別記念局」のものですが、
 世界中のアマ無線局が個性豊かな写真やイラストを刷り込んだ
 交信証を発行しており、その交換も楽しみの一つです。
  


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 門前の小僧のお宝。
  アマ無線局を開局した1982年10/24 21Mhz SSBで
 南極昭和基地と交信したときの交信証です。
  数日後、次女も同じ局長と交信、翌年、昭和基地の任務を終えた
 県内出身のその局長が、次女にみやげだと言ってソフトボール大の
 南極の氷を持って松山まで来てもらったビッグな思い出があります。

 <後日談> 
  次女に「南極の氷、半分くれ」とねだって
  飛びっきり上等のウイスキーを買ってきて、オンザロック。
  耳を近づけると、閉じ込められた気泡がピ~ンピ~ンと鳴って、
  のど越しの味と風鈴みたいな音に、一生行くことの無い南極に思いを馳せたことでした。
 <後日談の後日談>
   残りの半分は当時小学校4年生だった次女に
   「お前の結婚式に婿さんと二人でロックで乾杯する日まで冷蔵庫で凍らせておく」。
   ことにしたのだが、数年後の某月某日、停電
   全部溶けて水になってしまい、三人の子供と女房が分け合って飲んだことでした。
   残念無念! 

 マイクを使った実際の交信をアンプを通して傍受してもらった後は、
 いよいよ、電鍵を使って自分の名前をアルファベット符号で打電してみる体験授業です。
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 そう簡単に覚えられるものではない(と思う)ので、
 今日はまず
 短点と長点の長さ、符号間の長さを覚えて貰いました。
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 私の愛用電鍵HK-808
 

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 テキストのアンチョコを眼で追っかけながら
 自分の名前を符号に置き換えて電鍵を叩いてもらった。  
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  私の机の児童は少なかったので・・・
  主催クラブが「災害ボランティア・アマチュア無線クラブ」だし、
  冒頭の話しにも、災害時のアマ無線の有効な運用の話題があったので、
  数人に【SOS】を(エラそうに)教えておいた。
  短点3つ 長点3つ 短点3つ これでSOSになるので
  地震に遭遇したり、狭い部屋に閉じ込められたら、 
  捧切れで水道管でもなんでもSOS信号を叩き続けなさいと。


  終わりに、先生が「なにか質問がありますか?」
  元気な男子が「無線機はいくらくらいするのですか?」
  クラブの役員さんが「ピンからキリまであるが3万くらいから上は何十万円・・・」
  ニヤリと笑ったあの子は多分『お年玉でなんとかなるなあ~』と思ったに違いない。

  学校の授業の一環としての設定なので、校内チャイムとともに特別授業はお終い。
  元気な99人が声をそろえて大きな声で「ありがとうございました!」。
  片付けが終わったところで、先生が「校長室へ来て下さい」。
  なんと校長先生からも丁重なお礼のご挨拶がありました。
  『学校としても南海トラフ地震に備えた指導を考えているところでした』。

  
たかがアマチュア無線、されどアマチュア無線・・・
           私でもちょっぴり世の中の役にたてたのかなあ~
     静かに寝ているアマ無線の虫が五臓六腑を駆け巡った1時間でした。

  主催クラブ局は、今回のこの小学校への授業で町内全6校への出前授業が終わったと聞いた。
    (現在は併合して4校になっているとのこと)
 思いつきの一発イベントなら誰でもやるが、数年かけて町内全校へ出張とは「快挙」に等しい! 


  <電信余話>
   (その1)
    アルファベット26文字を短点と長点の組み合わせで信号化したのはサミュエル・モールスで、
   ある日の新聞全紙面を調べあげて一番多かったEを短点1個、二番目に多いTを長点1個と決めて
   ほか24文字を使用頻度が高いほど単純な符号に決めたと、なにかの本で読んだことがある。
    が、でき過ぎた話しで定かではない・・・
    それより気になるのは、
    スティーブン・スピルバーグ監督は映画E Tを制作するときモールス信号による宇宙通信でも
   意識したのだろうか・偶然なのだろうか・・・ず~っと気になっています。

   (その2)
     144MHz帯で夜な夜な鬼の船舶通信士さんのシゴキを受けている頃、短点がそろわないと
    ボロクソに叱らながら何度も何度も打ち直しを命ぜられた単語。
     shiseidou shikisimapan shinhirosimaeki  higasihiroshimashi   etc etc
     こんな単語を毎晩打たされて、「ちがうやろ~、ヤル気ないんなら止める?」。
     止めないでよかった。
  
         

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by jh5swz | 2018-02-19 19:02 | その後の徒然日記 | Comments(0)